LINQ to Objects(リンク・トゥ・オブジェクト)は、C#やVB.NETなどの.NET言語において、コレクション(配列やリストなどのオブジェクト)を簡単に操作するための機能です。LINQ(Language Integrated Query)は、データ操作を簡潔に行えるように設計されており、データベースだけでなく、オブジェクトに対してもクエリ操作ができるのがLINQ to Objectsの魅力です。
この記事では、LINQ to Objectsの基本概念から具体的な使用方法まで、詳しく解説します!
LINQ to Objectsの主なクエリ演算子
LINQには多くの便利なクエリ演算子がありますが、特に頻繁に使われるものをいくつか紹介します。
1. Where
特定の条件に合う要素をフィルタリングする演算子です。
例えば、リストから特定の条件に合ったデータを取得したい場合に使います。
int[] numbers = { 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10 };
var evenNumbers = numbers.Where(n => n % 2 == 0);
foreach (var number in evenNumbers)
{
Console.WriteLine(number);
}
2. Select
要素を加工して新しい結果を返すための演算子です。
例えば、オブジェクトのプロパティだけを取り出す場合などに使います。
string[] names = { "Alice", "Bob", "Charlie", "David", "Eve" };
var nameLengths = names.Select(name => name.Length);
foreach (var length in nameLengths)
{
Console.WriteLine(length);
}
3. OrderBy/OrderByDescending
要素を昇順や降順に並べ替えるために使います。
昇順の場合はOrderBy、降順の場合はOrderByDecendingです。下記コードは昇順ソートですね。
int[] numbers = { 5, 2, 8, 1, 9, 3, 7, 4, 6 };
var sortedNumbers = numbers.OrderBy(n => n);
foreach (var number in sortedNumbers)
{
Console.WriteLine(number);
}
4. FirstOrDefault/LastOrDefault
条件に一致する最初(First)や最後(Last)の要素を取得するために使います。
条件に一致しない場合は要素のデフォルト値が返却されます。intなら0、stringならnullといった感じです。
int[] numbers = { 5, 2, 8, 1, 9, 3, 7, 4, 6 };
var evenNumber = numbers.FirstOrDefault(n => n % 2 == 0);
Console.WriteLine(evenNumber);
まとめ
LINQ to Objectsは、C#やVB.NETでオブジェクトコレクションを操作する際に非常に便利な機能です。
クエリを使って直感的にデータを操作できるため、コードの可読性やメンテナンス性が向上します。ただし、特に大規模なデータセットを扱う場合は、パフォーマンスに注意しながら使用することが大切です。
日常的なコレクション操作がもっと簡単になり、コーディングの効率が上がること間違いなしですね!